●CCM22年度活動案内

[水のフォルム市民農園]
東京湾の赤潮・青潮、芝川のヘドロに配慮して、無肥料・無農薬の米作り。
1区画:3万5千円(1.8反の収穫米は10区画で配分します)
活動内容は「活動予定表」をご覧ください。


[水のフォルム会員によるCCM活動]
「水のフォルム市民農園の支援」「尾島農園・浅子農園ほかで援農」「斜面林の維持管理」等、年間を通じて毎週末、見沼田んぼの見山地区で活動しています。
一般の方も随時参加できます。
米作りに参加される方は参加費2万円。
活動内容は「活動予定表」をご覧ください。


●上記の活動場所と活動日は以下を確認してください。
・活動場所
・活動予定表
・活動日誌

▼水のフォルム市民農園で耕耘
▼尾島農園の庭でサロンの屋根かけ
▼初心者もトラクター操作をマスター



機関誌
「水のFORUM」
Volume 10



特集●荒川流域を知る(10)
■下水 その先に東京湾
下水は地上の人間活動の反映。活動が複雑になれば、地下の下水も複雑になる。どんなに複雑で人間が見落としていても、半ば意図的に見えないところへ追いやったつもりでも、下水にはすべてがある。その一部は人間活動の一環できれいにして返す努力をしているが、それができるのは一部。多くは流亡し、川に入り、最後は東京湾のように閉鎖性水域で想定外の問題を起こす。そこで被害に遭っている生き物たちが、海から川に、川から下水処理施設に、そこから私たち一人ひとりの暮らしに遡って、毎日の暮らし方を問うている。私たち生き物同士、海からの訴えに向き合っていかなければいけない。

田んぼの学校
見沼代用水のための市民コラボ CCM通信(4)

■田を支える
−見沼田んぼで過ごせる楽しみ−

機関誌「水のFORUM」
荒川流域を中心に、水の歴史や管理、文化など、水に関わるさまざまな話を網羅した機関誌『水のFORUM』を発行しています。


平成21年度末、『水のFORUM』Vol.1〜10の特集記事を合冊した『荒川流域を知る(I)』を作成しました(頒価2000円)。お問い合わせは下記まで。

■TEL.048-834-0187 ■e-mail:fujiwara@w-forum.jp


■Vol.10(最新号)

特集●荒川流域を知る(10)
【下水 その先に東京湾】
下水は地上の人間活動の反映。活動が複雑になれば、地下の下水も複雑になる。どんなに複雑で人間が見落としていても、半ば意図的に見えないところへ追いやったつもりでも、下水にはすべてがある。その一部は人間活動の一環できれいにして返す努力をしているが、それができるのは一部。多くは流亡し、川に入り、最後は東京湾のように閉鎖性水域で想定外の問題を起こす。そこで被害に遭っている生き物たちが、海から川に、川から下水処理施設に、そこから私たち一人ひとりの暮らしに遡って、毎日の暮らし方を問うている。私たち生き物同士、海からの訴えに向き合っていかなければいけない。

【田を支える】
田んぼの学校 見沼代用水のための市民コラボ CCM通信(4)
−見沼田んぼで過ごせる楽しみ−



■Vol.9

特集●荒川流域を知る(9)
【緑のダム・都市のダム】
ここへ来て森林を語る人が増えている。ダム建設を反対する人は、森を豊かにすればダムは不要だと言う。林業者は木材が売れないから森を守れないと訴える。自然保護団体は天然林を守れと言い、都会の自然派は里山の二次林が荒れていると言う。松くい虫による全国的被害で、日本の伝統文化を案ずる人もいる。山崩れや土石流があると、スギ、ヒノキの一斉植林がよくなかったと報道される。海外の森林問題が放映されれば、そのまま日本の問題にすりかわり、日本の山も植林を急がねばという気になる。たしかに周囲を見渡せば、いつの間にか平地林は消え、丘陵は削られ、山は評判の悪いスギ・ヒノキの人工林が黒々と覆っている。しかし、日本の山は神々の隠れ場なので、日光などでは冷温帯落葉樹林では明るすぎると、わざわざスギ・ヒノキを献木して全山暗くしたとも聞く。

水を見に行く(8)
【パリの水(1)・2007年10月31日パリ下水道博物館見学】
日常の暮らしの中で哲学を語り、言葉や文化を守ることにきわめて保守的で、それでいながら革命を起こし、思いっきり斬新なデザインを生み出す街、パリ。そんな気位の高いパリの下水道を見てきたと言ったら、皮肉屋と思われるだろうか。確かにそれもある。同時に下水を博物館にしているパリは偉い!とも思う。

【田で習う2】
田んぼの学校 見沼代用水のための市民コラボ CCM通信(3)
見沼田んぼで五年続けた体験的米作りを卒業し、農家支援に方向転換したCCM活動、十八年度からは末端用水路のゴミ拾いや草刈り作業を始め、十九年度からは見沼で頑張る農家・尾島農園での援農も加わった。援農は、農作業を共にし、語り合うことで、体験的米作りでは得られない多くを学び、考える場になった。問題は絡み合って、その糸をほぐすのは容易ではないが、一つだけ言えることは、たっぷり汗を流し、都市の暮らしの気分転換になる草取りや草刈りが、農家の人手不足を補い、無農薬化を促し、結果、日本固有の二次的自然を育て、地域の自然環境保全に貢献できる、ということ。嬉しいことに農家も私たちを頼りにしてくれるようになってきた。手をつなげば大きな力になる。そんな勇気が双方に生まれ始めている。



■Vol.8

特集●荒川流域を知る(8)
【秩父からの便り 荒川流域の祭り・行事】
水源の深い山峡に隠れて潜む霊性。それが日本のカミ(神)。隠れているから神を待ち望む。待ち望んだ神だから迎えるときは歓迎し、神も人もともに楽しむ。神は霊力を高め和まして霊的な恩恵を人々に与え、再び籠もりの座に立ち帰る。人々は安心し、気持を新たにして日常に戻る。それが日本の祭り。日本の神は祭りあっての神。神あっての祭り。日本では古来、神を迎える祭りを地区共同体が行ってきた。

水を見に行く(7)
【ロンドンの水・2005年11月3日ミドルエセックス大学水害研究センターのコリン・グリーン教授を取材 4日テムズバリア見学】
ミドルエセックス大学は大ロンドン北の辺境の町・エンフィールドにある。その外側はロンドンのグリーンベルト地帯。町東端にはテムズ川支流のリー川が縦断し、その渓谷を堰き止めて貯水池が数珠繋ぎに連なる。自然豊かなハートフォードシャーに始まるリー川はこの町から下流で“失われた川”になる。川を変貌させた土地柄を見ておきたかった。また、テムズ川を横断して並ぶ中世騎士団の冑のような構造物のどこが河口堰なのか不思議だった。イギリス環境庁取材で得た見学のチャンス。ロンドン滞在をフル活用して見てきました。

【田で習う】
田んぼの学校 見沼代用水のための市民コラボ CCM通信(2)
今年も利根川の養分をたっぷり含んだ水が見沼田んぼに届いた。農家は、用水路の泥を浚い、田を耕耘し、畦を作り、水入れの準備をする。水が来たら田を潤して代かき。乾いた草地がみるみる水面に変わり、そして田植。数本の苗が多少ゆがみながらも等間隔に並ぶ。深水でアップアップしているものもある。ひょろひょろして風に吹かれ、カモが遊んで倒されるものもある。それを一つひとつ植え替えて、きれいな田んぼができあがる。日本人はこの風景を二千年も見続けてきた、と改めて思う。



■Vol.7

特集●荒川流域を知る(7)
【荒川中流部 右岸流域のこと】
毎年のように洪水に襲われていた低地でも、水のない台地でも、今は同じように暮らせる。水は蛇口からいつだって得ることができる。誰もがほぼ格差なく安全と利便を享受できるようになった。その分、なぜそこに水田があり、雑木林があったのか、問うこともなくなった。自然と対話せず、歴史に学ばず、生きていくための教養も文化も忘れ、人も社会も脆弱なままで、この先、しっかりした社会を築けるのだろうか。

水を見に行く(6)
【ロンドンの水・2005年11月2日イギリス環境庁取材記】
イギリスでは1989年の水法改正以降、水資源管理や水質汚濁防止、土地排水、洪水防止、漁業、環境保全、レクリエーションなど公的なものは「全国河川管理庁」(後に環境庁)の管轄下にある。洪積台地上に開かれたロンドンに日本のような壊滅的洪水氾濫などないと思ったが、地元ではテムズ川流域でも浸水被害が出ているという。ロンドンの治水について、イギリス環境庁を取材した。

【田で思う】
田んぼの学校 見沼代用水のための市民コラボ CCM通信
『水のFORUM』を通じて学ぶ中から、流域の主要な水「農業用水」を守ろうと決めた。水のフォルム事務局から一番近い農業用水路が、子どものころから慣れ親しんだ「見沼代用水」。水のフォルムの会員有志で「見沼代用水のための市民コラボ(CCM)」を立ち上げた。この一年はその準備期間。市民の協働はどうあったらいいのか、相変わらずあれやこれや思い巡らせている。



■Vol.6

特集●荒川流域を知る(6)
【荒川もう一つの旅〜六堰頭首工にて〜】
荒川の水を追いかけるうちに、気がつけばそこは農業用水路の真っ只中。しかもいつしか旧利根川流路に入り込んでいた。川と農業用水路のネットワークはほぼ自然の水系。都市の拡大や管理の分断で見えなくなっていた自然の水みち。この水みちは、時には人の営みを無視して濁流が流下するみちになる。しかし多くの日は、川は用水路を通じて田に水を送り、稲のみならずさまざまな生き物たちを育ててきた。日本の自然は、自然と人間の営みで育てた自然。この水を失えば、日本の自然を失う。

水を見に行く(5)世界水発展報告書
【人類のための水・生命のための水】
日本は島国。国境を越える国際河川もなく、身近な水問題の先に“世界の水問題”を見る人は少ない。しかし現在、全世界で十一億人の人々が安全な水を得ることができず、今世紀半ばには少なくとも二十億人が渇水に直面すると言われる。
日本ほか百カ国に及ぶ各国政府の支持の下、国連二十四機関が活動する「世界水アセスメント計画(WWAP)」とはどんな組織なのか、その主要な成果物である「世界水発展報告書(WWDR)」はどのようなものか、その準備段階から事務局に派遣され深く関わってこられた現荒川上流河川事務所長の今村能之さんに話を伺った。

【田で学ぶ】
見沼たんぼのほんの一角だがみんなの協働で荒地を美田に変えた。そして多くのことを学んだ。このままもっともっと関わっていきたいと思った。しかしこの活動どうもしっくりこない。外部から圧力があったわけではない、メンバーの力不足ということでもない。その言いようのない模索の一年を報告します。



■Vol.5

特集●荒川流域を知る(5)
【荒川の記憶〜荒川中流部にて〜】
堤防が切れて、この濁流が襲ってきたら。
日本の暮らしに適した平らな土地は、国土の約1/3しかない。そのうちの約1/3が「沖積低地」と呼ばれる河川の氾濫原。国土の約一割の、地形区分で最も低く、歴史も浅い、軟弱地盤の沖積低地に、人口の約半分、住宅や工場の約七割が密集している。そこに住む人と資産を洪水から守ることが「治水」。河川管理者はそれを第一の任務とする。

水を見に行く(4)
【ロンドンの水・2004年10月4日テムズウォーター取材記】
『水のFORUM』4号で、ゆっくり時間をかけて原水を浄化する方法「緩速ろ過」を知った。
日本も戦前までは多くの浄水場がこの方式を採っていた。緩速ろ過で大量の浄水をつくるには、ろ過時間が長い分、事前処理の沈澱池も、ろ過池も広い面積を必要とする。その土地を残し、日本では古いと思った技術を今なお引き継いでいる事態をこの目で見たい。緩速ろ過発祥の地ロンドンに取材した。

【見沼田んぼを黄金色に変える。その三】
荒地を開墾し、耕耘し、畦をつくり、田に水を入れ、代かきをして、平成16年6月最初の土・日曜日、田植の日を迎えた。
見沼田んぼで活動して私たちは、農業用水は都市用水のように必要なとき、必要な量を勝手に使えるわけではないということを知った。
私たちが取り組んだ田んぼは見沼代用水の末端の末端。なにごとも上流の田んぼが終わるまで水管理できるほどの水はやって来ない。しかも見沼代用水は冬水がない。田畑は乾ききって5月1日の水入れを待つ。末端の水は上流で田畑が大量の水を飲み込んでから。
しかし、用水路から来なくても上流が潤えば水は地下からやってくる。上流の田の水が漏れて、地下水となって地盤の低い所に集まってくるらしい。
用水路からの水が足りなければ、排水溝を塞ぎ、堰上げしてその水を田に入れる方法も知った。これはまさに、用排水の反復利用。江戸以来の「関東流(伊奈流)」だ。
冷夏も渇水も体験し、改めて稲作は水に基づくことを学んだ。平成16年度活動の後半、田植から稲刈りまでの記録を紹介し、水のフォルムの体験活動第一ステップを終了します。



■Vol.4

特集●荒川流域を知る(4)
【水道水は安全ですか?】
2003年、東京都が上水道を利用している一般家庭を対象に実施した水道用水の調査で、飲み水としての水質に50%が不満を示し、52%が水道水をそのまま飲用しないと回答し、調理用の水としても34%が不満とした。
不満の理由は、「おいしくない」が78%、「カルキ臭い」が55%、「安全性に問題がある」が52%。
このようなカルキ臭や安全性への不満など、水道水への不信感が高まる中で、浄水器や水質チェックキットが売れ、ミネラルウォーターが消費を伸ばしている。

水を見に行く(3)
【ローマの水・2003年6月6日テヴェレ川流域庁取材記】
日本の「水」に関する法律は、河川を管理する「河川法」を中心に、それ以外の水については時代の要請に応じて分野別に個々の省庁が対応し、つぎはぎの法制度を築いてきた。
そのための実際の水は流域を単位につながっているにもかかわらず法の分断で管理が分かれ、齟齬や無駄が生じている。
イタリアでは1933年の「統一水法典」で「公水」の概念を明文化し、公水に関する既存の水行政関連法を統合・集約させて一元化した。
89年の「法律183号」では歴史上初めて流域の概念を導入し、流域単位に「流域庁」を設置して国土保全を目的とする本格的な水行政をスタートさせた。
一方、70年代以降、州への権限委譲を進めたイタリア。72年に水利施設の行政機能を州に移管し、水利権の認可権限を再配分し、水力発電を州に移管した。水供給の移管は77年。
94年には「ガリ(Galli)法」を制定し、末端の利水(取水・利水・排水・再利用)に関わる水循環全体の管理権限を州に委譲し、ATO(ほぼ県単位)の設置を義務づけた。
水政策統合への試みとそれに反するかにみえる地方分権の推進。ATOごとに、州ごとに違う水の管理・運営と流域単位の水行政はうまくつながるのだろうか。なかなかイメージがつかめない。ならば考えているより覗いてこよう、と私たちは「テヴェレ川流域庁」を取材した。

【見沼田んぼを黄金色に変える。その二】
見沼田んぼに残土の山が増えつづけている。このままではいつか「見沼田んぼ」が消えてしまう。その危機感から私たちの活動が始まった。
農家が耕作放棄した荒地を再生し、水を張り、稲を育てる。1年目の昨年は2反7畝の小作になった。
真中先生にご指導いただき、米づくりに情熱を傾ける稲垣さんを中心に、都市住民30名余が集まり、農家、農機具会社の支援も得て、数年の休耕田であったことと冷夏で反当りが5.6俵と少なかったが、美味しい米を収穫した。
その活動が認められ、日本計画行政学会から「計画賞」もいただいた。



■Vol.3

特集●荒川流域を知る(3)
【水道の水〜秋ヶ瀬取水堰にて〜】
当たり前のように、蛇口をひねればほとばしる水道の水。この“都市の水”について語ることは意外に難しい。
“自然の水”は循環してある無限の資源。水は常にどこかにはある。しかし偏ってある水も一時的にある水も、約束されていつもある“都市の水”にはなれない。
“緑のダム”が私たちの蛇口の水になれないわけはそれ。
秋ヶ瀬取水堰の水は自然の水を都市の水に換え、一つ一つ集めた水だった。
秋ヶ瀬の水の前後を追った。

水を見に行く(2)
【ローマの水・水の公園を散策】
「ローマの水」第二弾。
前回の取材で見逃した水源地ペスキエラの洞窟見学と古代〜現代の水道を同時に見ることができるという施設見学は、今なおテロ対策でいずれも立ち入り禁止。取材不可となった。
もう一つ、“イタリアの総合水法(ガリ法)を学ぶ”は水法の権威三本木健治先生を大学の研究室にお訪ねしたが、法律のなんと難しそうなこと。歴史・国情・自然環境等の理解なしには無理。
私たちは簡単に降参して、とりあえず現状視察に切り替え、流域単位に水を管理する機関「テヴェレ川流域管理公社」を取材することにした。
取材日は6月6日。前日はのん気を決めこんでローマ郊外のティヴォリ散策に充てた。ここには噴水の公園ヴィラ・デステ、「カノプス」で知られるヴィア・アドリアーナがある。

【私たち小作農から始めました。その一】
このままではいつか「見沼田んぼ」が消えてしまう。田んぼがなくなれば田を潤す水は不要になり、利根川と見沼田んぼをつないできた「見沼代用水」60kmの水の流れも失う。
宅地が増え、残土の山が増え、荒地が増え、対策で増えるものは“水と緑”の公園・緑地ばかり。水辺と芝生と駐車場の都市公園、洪水を調節する遊水池。みんな都市施設だ。
首都圏20〜30kmの地に、農地、それも田んぼの保全は無理なのだろうか。地形的にはそれが一番自然なのだが。



■Vol.2

特集●荒川流域を知る(2)
【荒川放水路が「荒川」となって】
江戸時代、年貢米や産品を江戸へ運ぶ水運が優先された。江戸は水の都で栄えたが、それと引き替えに、低地に生きた庶民は洪水に苦しんだ。
川を制する治水が始まったのは、日本の技術者が科学を手にした明治も中期になってから。荒川でも放水路を開削し、水門を築き、利根川水系の諸河川とは交わらせることなくそれぞれ直線化させて海へ向かわせた。
今東京は、低地が海原になるような洪水から守られている。荒川放水路も正式の「荒川」となった。しかしそれと引き替えに、放水路の意味を忘れ、水の脅威も、自然の営みも、それを制する人の苦闘も、私たちの記憶から消えていった。

【D田んぼ日誌から】
2002年9月22日(日)、D田んぼ収穫の日を迎えた。天気は残念ながら曇り。朝八時全員集合。
取りきれなかったノビエの穂の刈り取り、雀除けの糸はずし、コンバインの回転スペースのための枕地(四隅畝二条分)の手刈り、雀除けの支柱を利用した稲架づくりなど、刈り入れの準備は前日中にすませておいた。コンバイン到着を待つ整然とした田も、今日の稲刈りを厳粛に待ち受けているようにみえる。
メンバーの榎田さんが運転する二条刈りコンバインが二時間かけて斜面林の坂の向こうに姿を現した。みんなの顔に笑みがこぼれている。「さあ、刈り入れだ」、一人一人の胸の内の歓声が伝わってくる。



■Vol.1(創刊号)

特集●荒川流域を知る(1)
【かつて東京は水の都だった】
江戸時代、東京は“水の都”だった。たび重なる水の被害を受けたが人の手による技術で多岐にわたって利用もした。人は身近に水があり、水の怖さも魅力も知っていたから水を大切にし、防備もした。
近代以降東京は、科学技術を手にして巨大な“陸の都”に成長した。規模と能力を拡大させた技術力が水を遠ざけ安全で便利な生活を提供してくれた。しかし人は、ありのままの水を知らないまま厳しさの増す暑さの中で、無防備に暮らしている。

水を見に行く(1)
【ローマの水・その文明に文化は生きているか】
二千年以上も前からエンジンこそもたなかったが近代道路、近代水道の概念をもって都市基盤を整備してきた西欧。
一方、近代化の中にあっても依然自然と共存していると聞くアジア諸都市。
海外の都市も水問題を抱えているのだろうか。しかし、それ以前に私たちは海外の水事情をよく知らないことに気づく。そこで都市用水の水源や消費量、水道料金としったことから海外の水探訪を始めることにした。
第一回はもちろん「ローマ化=文明化」として西欧諸国に「インフラ整備」を普及させたローマから。

【D田んぼ日誌から】
今年は稲(キヌヒカリ)の生育がよくない。田植え後しばらくは元気だったのに、一月たってまずまずのできのところもあるが、全体に草丈が不揃いで、葉幅が細く力強さがない。ひどいところでは、水が深いところを中心にだんだんひょろひょろしだして葉の色も薄くなってきた。
隣の田んぼで一人耕作する鈴木さんのおじいさんからも、「今年はよくないね」言われてしまった。去年は種籾からの米づくりを初めて体験したにもかかわらず、単収(一反あたり)七俵半(450kg)もあって、今年は八俵(480kg)を目指そうとみんな、意気込んでいたのに。
私たちは、去年は八名、今年は新たに二名と大学生六名が加わり十六名で、無(減)農薬、有機肥料栽培の米づくりに挑戦している。
私たちが「D田んぼ」と呼ぶ二反二畝(22a)の田んぼは、「さいたま新都心」と「埼玉スタジアム2002」の間に広がる首都圏20〜30kmの「見沼田んぼ」の一角にあり、見沼田んぼの保全を目的に県から借りている。




Copyright 2002 Japan Water Forum. All rights reserved